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青い街からの便り

普段、フェイスブックは放置しているのですが、先日ふと自分のページを開いてみると、一通のメッセージが届いていました。

開いてみると、男性の外国人の方からのメッセージ。内容は「今度日本で働くよ!」といったものでした。何かの間違いか、迷惑メールかとも思ったのですが、どこか頭の隅に引っかかるものがあり、ずっとモヤモヤ・・・。

その男の正体を思い出したのは、メッセージが届いてから2日後、近所のカレー屋でナンを頬張っていた時のこと。

「そうだ、青い街の人だ!」

その男は、数年前にインド旅行をした際に、ジョードプルという街で知り合った男でした。我ながら安直な思い出し方ですが、一旦思い出すと、忘れていたのが不思議なくらいです。

ジョードプルは別名、「ブルーシティ」と呼ばれ、その名の通り、街全体が青色なのです!

上からみるとこんな感じ。

見上げると青空と建物がそのままつながっているような不思議な気分を味わえます。

メッセージを送ってきたその男は、当時、異邦人である自分に気さくに声をかけてくれ、街の案内までしてくれた心優しい人でした。ただ、「なんでこの街は青いのか」と尋ねた時に、神妙な顔で「全くわからない」と答えたのは印象的で、意味もわからず家を青く塗って大丈夫なのか、と他人事ながら心配になったのを覚えています。大丈夫かジョードプル。

その男は、まだ20代なのに、その街でITの会社を経営していました。インドのIT技術は世界トップレベルで、この小さな街からでも世界を動かす仕事ができるのだと、誇らしげに語っていました。なるほど、職場を見学させてもらうと、10畳程度のスペースにデスクトップ型のコンピュータが4、5台も並び、従業員らしき男が3人ほどカタカタと作業をしています。男は、

「ここのマシンの性能はアメリカに適わないけれど、社員の腕はトビキリさ!アメリカとは時差があるから、向こうが眠っている間に我々は働けるのだ」

的なことを言っていたのですが、インドといえば、停電多発地域。実際、ホテルに泊まっていてもしょっちゅう停電で真っ暗になっていたので、いくら腕が良くてもその点は大丈夫なのか、と尋ねると、何だか遠い目をしだしたので深くは聞けませんでした。

そんな中、従業員の一人が、

「ヘイ、ボス!」

と声をあげました。ピリピリした雰囲気で、男が部下に近づきデスクトップを覗きこみます。男は険しい顔で、「serious problem…」と呟き、早口で部下に指示を出し始めました。

正直、最初の段階で、この会社ほんとは機能してないんじゃないか、と疑っていたのですが、そのただならぬ雰囲気に気圧され、考えを改めました。ITの世界はフラットで、決して先進国の綺麗なオフィスでのみイノベーションが起きているわけではないのだな、と先ほどの自分の侮りを恥じながらこっそりとデスクトップをのぞくとマインスイーパやってました。

大の大人が真剣な顔でマインスイーパやってました。

大丈夫かジョードプル。

「いつか、日本のIT企業でも働きたいんだ!」

と笑顔で言っていましたが、マインスイーパは日本の面接で有利にならないのと、多分あなたが経営しているのはIT企業ではないというのは、自分の英語力では伝えられませんでした。

ちなみに彼は日本のパン屋で働くそうです。

ITのかけらもないが、大丈夫なのか。