今月はたくさんの応募作が集まり白熱した審査会でした。奨励賞を受賞した2作品は、よくまとまった良作として高評価でしたが、結果的に予想を裏切らない無難なストーリー展開になってしまったのが残念。お二人共に絵も構成も上手なので、キャラクターひとつで一気に連載への道が開けそうです。次回作をお待ちしております。
佳作を受賞した『oh,my Muse!』は現時点で本年の一番の作品です。こちらもド定番の設定なのですが、本作は「軽音楽部所属の女子高生がトリップした先は源平合戦の時代で、そこで音楽の神様・弁財天と間違われてしまい…」と変化をつけたことによって新しい読み味の作品に仕上がっていました。歴史の知識もしっかりと活かされている点も良かったです。作画はまだ上達が必要ですが、物語構成とネームセンスに才能を感じましたので、今後の活躍に期待を込めて編集長特別賞に選ばせて頂きました。